36歳の転職は厳しい?求められるスキルや成功のコツを徹底解説!
厚生労働省によると、離職してから次の勤め先へ就職するまでの期間が1ヶ月未満となる人は、25歳~29歳で30.6%・35歳~39歳は29.7%です。
つまり、36歳という年齢から転職は難しいというイメージを抱かれがちですが、十分に可能性はあることがわかります。
そこで今回は、36歳で転職は厳しいかという点に着目し、難しいと言われる理由を解説。さらに、成功させるコツについても紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
- 36歳での転職が難しいと言われる理由
- 36歳の転職で求められるスキル
- 36歳の転職を実現する人・失敗する人の特徴
- 36歳の転職を成功させるコツ
36歳で転職する際の注意点にも触れていくため、あわせてチェックしておきましょう。
36歳未経験・スキルなしの転職は厳しい?
結論から挙げると、36歳で転職することは簡単ではありませんが可能です。そもそも36歳で転職を考えても、年齢的に求人は無いと諦めている人もいるかもしれません。
今や転職は珍しくない時代ですが、誰もが実現するうえでのハードルは同じではない理由の一つとして、「年齢」が挙げられます。
特に、未経験の業界やスキルが無い業界では転職活動は非常に厳しくなるでしょう。
20代や30代前半、同世代でも経験やスキルがある人と比べると転職先は多くないかもしれません。しかし、転職活動の方法によっては成功できる可能性が十分あるのです。
「36歳未経験・スキル無し」で転職を成功させるには、転職が難しい理由や求められるスキル・条件、そして注意点などを事前に把握しておく必要があります。
36歳の転職が難しい主な理由
スキル・経験が求められるから
同じ企業の求人であっても、20代や30代前半と比べて36歳の募集要項や条件は異なります。年齢がある程度若いうちは、スキル・経験が浅い場合でも育成を前提に求人を出すケースは少なくありません。
そのため、入社後すぐに活かせるスキルや経験が無い場合、内定を勝ち取ることは非常に厳しいかもしれません。
未経験の場合はハードルが高いから
企業が人材を育成するには、コスト・時間・労力がかかります。20代の若手はこれから長く所属する前提で、育成に対するコストなどを惜しまない企業も少なくないでしょう。
一方、36歳の人をゼロから育成するつもりの求人はあまりないと言っても過言ではないです。
同じ未経験者でも、20代と36歳では採用される可能性は違ってくると考えられます。36歳未経験を募集対象にしている企業は多いとは言えないため、転職活動が難航する可能性は否めません。
20代に比べて求人数が減るから
そもそも求人数自体が少ないという点も、36歳の転職が厳しい理由の一つです。特に36歳未経験OKの求人となると、数は余計に絞られてしまうでしょう。
令和4年6月の東京労働局・関東労働市場について、以下のようなデータが出ています。
- 有効求人数:34歳以下164,541人/35~44歳73,660人
- 有効求人倍率:34歳以下1.41/35~44歳1.13
上記は全職種の平均データであり、34歳以下より35歳~44歳の方が数字が減少しています。つまり、30代半ば以降になると求人数・求人倍率は少なくなり転職が厳しい傾向にあるのです。
出典:東京労働局-関東労働士市場圏有効求人・有効求職 年齢別バランスシート(一般常用)
36歳の転職で求められるスキル・能力とは
36歳で転職をするにあたって、求められるスキル・能力はどういったものなのでしょうか。主に以下が挙げられます。
前職での知識や経験
前職が同業種あるいは異業種であっても、別の企業から中途で入った人は「新しい風」を吹き込んでくれると期待されています。
なかでもあまり中途採用を募集しない企業にとって、社風やアイディアが凝り固まってしまいマンネリ化する傾向が高いため、環境を変える人材を探しているケースは少なくありません。
広告会社やWEB制作会社などは他業種の知識を必要とするため、幅広い業種を経験した人は貴重な存在として扱われる可能性が期待できます。
同業種のスキルや経験
「その業種ならでは」のスキル・経験を持った人も重宝されます。社会人として有するべきマナーに加え、専門知識やスキルを持っていると即戦力として活躍できる可能性が高いです。
営業職であれば営業成績、販売職であれば接客スキルなど、違う企業でも同業であれば活かせる力は数多くあります。
マネジメント経験や育成能力
20代が将来に渡って成長することを期待される一方で、36歳は若手を育成することに期待されています。また、チームをマネジメントできる存在を探している企業も少なくないでしょう。
面談時には自分のマネジメントしたチームがどのような成果を残したのか、部下にどのような育成をしたかをしっかりとアピールしましょう。
反対に30代は主体的に動くことが当然と言っても過言ではないため「自分で考えての仕事が得意」というアピールは、当たり前という観点からあまり印象が良くないかもしれません。
36歳の転職を実現する人の特徴
36歳でも転職に成功している人はゼロではありません。では、一体どういった人が36歳で転職を実現したのでしょうか。ここからは、理想の転職を叶えた人の特徴を解説します。
即戦力となるスキルを保有している
36歳という年齢は、決してマイナス要素ではありません。むしろ、長い社会人生活で培ってきたスキルや経験を活かして即戦力になれる人は、転職で成功できると言えるでしょう。
その他にも、業界によっては語学力やプランニング力なども強みになるでしょう。面接を受ける前に、どのようなスキルが即戦力として求められているか確認することをおすすめします。
転職希望先を中小企業に絞っている
大企業は新卒で入社し、そのまま定年まで働き続ける人が多いです。そのため人材不足に陥りにくく、中途採用が少ない傾向にあります。
つまり、大企業に絞り転職活動を進めていると、36歳での内定獲得は非常に難しいかもしれません。
さらに、年間を通してほとんどの季節で採用活動をしている可能性が高く、自分の好きなタイミングで転職活動をスタートさせやすいというメリットもあります。
今の仕事を続けたまま転職活動をしている
今の仕事を続けたまま転職活動を並行することは決して楽ではありませんが、転職を成功させるためにはおすすめです。
今の仕事を辞めてしまうと収入がストップしてしまい、経済的な負担からメンタルの余裕をなくしてしまう恐れが懸念されます。
焦って望んでいない先に入社してしまうと、結局また転職したくなるという悪循環に陥るリスクはゼロではありません。
36歳の転職を失敗してしまう人の特徴
転職先に求める理想が高い
36歳での転職先は20代に比べると数が少なく、選択肢は多くありません。そのような状況で、転職先に求める理想が高いといつまでも内定にたどり着けないでしょう。
他にも、福利厚生・残業時間・通勤時間など転職先に求める条件は多々あると想定されますが、すべてを叶えられる可能性は極めて低いです。
実績が乏しい
36歳は即戦力になることを期待されているため、アピールできる実績やスキルが無ければ採用は難しいでしょう。
実績やスキルが無いままの転職活動も不可能ではありませんが、非常に厳しく時間もかかると覚悟しなければなりません。
また、資格や経歴など客観的に判断できる要素が無い場合、アピールの仕方を変える方法もあります。
転職の目的が定まっていない
転職の目的が定まっていないと企業の絞り込みに時間がかかるうえ、面接でもアピールする点がなく、なかなか内定を獲得できないことに繋がります。
転職活動をスタートさせる前に、なぜ転職したいかを明確にすることが大切です。
36歳が転職する際に注意すべきこと
36歳で転職する際、以下のようなポイントに気を付ける必要があります。
- 家族や周囲の理解を得る
- 転職活動中は忙しくなる
- 子育てしやすい職場かどうか確かめる
家族がいる場合、36歳での転職は大きなイベントと言えるでしょう。生活費や環境、今後の進路などは家族への影響が大きいため、転職前に理解を得ることは非常に大切です。
なぜ転職したいか、転職した後の影響などを伝え、家族側の意見もしっかり聞いておきましょう。
また、自分の転職に対する考えをアウトプットできるようまとめておくことも重要です。36歳の転職に対し、家族が反対する可能性も大いに考えられます。
「転職すると収入がアップする」「未経験で大変になるがどうしても叶えたいビジョンがある」など、メリットや心構えを明確にすることをおすすめします。
現職で働きながらは難しい・子育てのしやすさを意識する
現職を続けながらの転職活動は忙しくなるでしょう。36歳は現職で役職に就いている可能性もあるため、責任者としての仕事を終えてから転職活動を行うケースもあります。
さらに、子どもがいる場合は転職先の仕事内容の他、子育てがしやすい環境か否かのチェックは欠かせません。
せっかく内定を勝ち取ったとしても、産休・育休の取得が難しいと子育てに支障が出てしまう可能性があります。
36歳の転職を成功させるコツ
転職エージェントを利用する
転職エージェントを利用すれば、自分で直接企業に応募するより効率的に転職活動を進められます。
また、転職エージェントは転職活動に関する事務作業や交渉などを代理で行ってくれるケースが多く、利用者は自分の転職活動にだけ集中できるというメリットもあります。
企業分析をする
内定を獲得しやすくするためだけでなく、自分が入社した後に納得して働くためにも、企業分析は必要不可欠です。
即戦力として会社の中心になり動くためにも、「自分が入社したらこのサービスはこのように改善する」というくらいまでアピールできると良いでしょう。
今までのスキル・経験を活かす
36歳は即戦力として入社することが前提と言っても過言ではありません。そのため、今まで培ったスキルや経験を活かせる企業選びをおすすめします。
資格や役職だけでなく、特技や性格など仕事で活かせるであろうポイントは、あらかじめすべて洗い出しておいてください。
同業種に進む
36歳で未経験の業種に進むことは、不可能ではありませんが非常に厳しい道のりです。転職活動中に挫折する、入社後周りとの力の差についていけず苦労するリスクも大いに考えられます。
同業種への転職は新たな勤務先を決めやすいだけでなく、入社後もやり甲斐を持って長く働けるという点でもおすすめです。
積み上げたマネジメント経験をアピールする
チーム人数や若手が多い企業は、まとめてくれるマネージャーを求めているケースが少なくありません。36歳はプレーヤーだけでなく、マネージャーとして活躍することも期待されています。
明確な転職目的を持つ
転職活動は、目的が無いと長引きいつまでも決まらない可能性が高いです。特に36歳の場合は求人数自体が少ないため、企業を絞らなければ転職先が決まらないというリスクはより高くなります。
「今より残業時間を減らしたい」、「昇級できる企業が良い」という目的であれば、大企業でなく中小企業でも叶えられるかもしれないといったように選択肢が広がることにも繋がります。
36歳の転職におすすめの転職エージェント3選
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まとめ
この記事では、36歳で転職は難しいと言われる理由や、成功させるコツについて解説しました。
36歳という年齢的にある程度社会経験を積んでいることから、スキル・経験が求められる点は転職難易度を高める理由として挙げられます。
転職を成功させるうえで、即戦力となるスキルを保有していることが重要です。転職市場を熟知したキャリアアドバイザーからサポートを受けられる、転職エージェントの活用もおすすめします。
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