シニア採用のメリット・デメリット!受け入れ準備から助成金まで徹底解説
こんにちは。リクルートの求人広告代理店「株式会社yell(エール)」ライターチームです。
今、人材不足を緩和するための施策として、“シニア採用”に注目が集まっています。
日本では少子化が進んでいることから、今後、若手人材の採用難易度は更に高くなっていくでしょう。
そんな時、無理にお金と時間をかけて若手人材をターゲットにした求人をするよりも、
「定年退職したけれどまだ働きたい」
「年金などが十分ではないからお金が必要だ」
と考えているシニア世代を採用することで、人材不足の緩和を目指す方が効率的です。
この記事では、今注目されつつあるシニア採用について、メリット・デメリットや採用のポイント、助成金などについてご紹介いたします。
■目次
- シニア採用とは?今、シニア採用が注目されている理由
【1】そもそもシニア採用とは?
【2】シニア採用の市場規模
【3】シニア活用が人材不足の明暗を分ける - シニア採用のメリット・デメリット
【1】シニア採用のメリット
【2】シニア採用のデメリット - シニア採用をすると助成金がもらえる!?
- ターゲットはどのタイプ?タイプ別に考える採用計画
【1】シニア層にはタイプがある?働くことに対する意識の違い
【2】任せる仕事に合わせて、採用するタイプを考えよう - シニア受け入れ準備と注意点
【1】シニアならではの悩みを理解しよう
【2】必要であれば体制の見直しも検討しよう - シニア採用におすすめの媒体を紹介
【1】スマホも普及しているけど…
【2】リファラル採用も活用しよう - シニア採用の体制を整えて高齢化社会に備えよう!
1.シニア採用とは?今、シニア採用が注目されている理由
シニア採用に注目が集まっているのは、採用市場の年齢構造の変化や労働力としての有用性が理由です。
まずは、企業の人材施策の明暗をわける、シニア採用の概要について確認していきましょう。
【1】そもそもシニア採用とは?
シニア採用とは、定年退職した65~75歳の人材の雇用を目指す採用手法です。
現在のシニア層は、いわゆる「団塊世代」と呼ばれている高度経済成長やバブル経済を経験した世代。
そのため、仕事や趣味に限らず様々なことに意欲的な面を持っており、「定年後も働きたい」と考えている人材が多く存在します。
豊富な人生経験とキャリアを持っていることからも、業務の効率化や若手人材に対する教育など、様々な点で活躍が期待されています。
深刻な人材不足に悩む企業が多い中、今後の人材確保や企業の成長を見据えていく上では、シニア世代の採用がキーとなります。
【2】シニア採用の市場規模
労働者の年齢比率におけるシニア世代の割合は年々増加傾向にあり、2020年には就業を希望する人材の約10%が、65歳を超えたシニア人材となる見込みです。
45歳以上のミドル世代を合わせるとその比率は50%を超過しています。
参考:リクルートワークス研究所「2020年の労働市場と人材サービス産業の役割」
逆に、12~24歳の若手人材の割合は、すでに10%を割り込む大幅な減少傾向にあり、労働市場の構造が変化しつつあります。
近年、高齢者雇用安定法の改正や人材募集・採用における年齢差別の原則禁止によって、シニア人材にも雇用機会が増えていますが、まだまだ市場ニーズは若手人材に集まる傾向が強いです。
【3】シニア活用が人材不足の明暗を分ける
「接客業だからシニアはちょっと…」
「これまで雇った事ないから不安…」
このような意見も理解はできます。
しかし、若手の人材が確実に減っている今、若手が来ないと嘆いていても状況は変わっていきません。
既に大手企業では様々な職種でシニアの活用が進んでおり、飲食業界やサービス業界など、これまで10~20代を中心に登用していた業界へも広がっています。
ここ数年でシニア人材の活用ができるかどうかが今後の明暗を分けるといっても過言ではありません。
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2.シニア採用のメリット・デメリット
実際にシニア世代を雇用した時のメリット・デメリットを見ていきましょう。
【1】シニア採用のメリット
まずはシニア採用のメリットについてです。
労働力不足の緩和が図れる
シニア人材の雇用はまだまだ未開拓の部分も多く、若手人材の採用に比べると倍率は低めです。そのため、早急に人材を確保するために有効な手段となります。
今後、少子高齢化は更に進みます。
早いうちからシニア採用の体制を整えておくことで、労働力不足の緩和を図ることが可能です。
意欲のある人材を採用できる
定年後に就業を希望するシニア世代は、働く目的・理由がはっきりとしていることが多いです。そのため、若手人材と比べると意欲のある人材が多いという特徴があります。
また、長年の就業経験で様々な経験を持っているため、仕事へ真摯に向き合ってくれる傾向があります。
経験や技術を豊富に持った即戦力を確保できる
シニア人材は、豊富な経験や技術を持っていることから、即戦力として企業に貢献してくれる可能性が高いです。
上手く活用することで新しい技術を社内に広げ、事業の発展に貢献してくれることも期待できます。
若手人材の教育や成長につながる
豊富な経験を持つシニア人材の技術・知識は、若手人材にとっていい刺激となるでしょう。
また、シニア人材には役職経験者も多いため、教育することに慣れていることが多いです。
知らなかったことを教えてくれる存在、若手人材を導く存在としての活躍が期待できます。
労働体制の柔軟化を図ることができる
シニア採用は年齢・体力などが原因となり、フルタイムでの勤務が難しいこともあるでしょう。
時短勤務・フレックスタイムなど、労働体制の柔軟化を図って対応することができれば、シニア人材だけではなく会社全体の働きやすさにも繋がります。
【2】シニア採用のデメリット
続いてはシニア採用のデメリットについてです。
体調面で不安がある
シニア人材は体力・健康面での不安が否めません。
そのため、身体的な負荷の高い業務がある場合、採用後の活躍が難しいという懸念があります。
また、体力の低下によってフルタイム勤務が難しい場合や、急病のリスクなども若手人材に比べると高いです。
人材配置に気をつかう必要がある
シニア人材だけに限った話ではありませんが、企業で活躍してもらうためには人材配置が非常に重要です。
例えば、若手従業員が集まっている部署の中にシニア人材を配置しても、なかなか馴染めず、周囲と打ち解けることは難しいでしょう。
現在の業務・組織を吟味した上で、企業、シニア人材の双方が満足できるポジションを用意していきましょう。
以上のように、シニア採用ならではのデメリットもありますので、その点を理解し計画を進めていきましょう。
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3.シニア採用をすると助成金がもらえる!?
厚生労働では、高齢者の生涯現役社会を実現するために、「65歳超雇用推進助成金」という施策を用意しています。
この制度は、条件を満たし65歳以上の雇用を行った場合に助成金を支給するというものとなっています。
助成金を受け取る条件は以下3つのコースに分かれており、それぞれの受給要件が異なるため、注意が必要です。
65歳超継続雇用促進コース
(1)労働協約又は就業規則により、次の[1]~[3]のいずれかに該当する制度を実施したこと。
[1]65歳以上への定年引上げ
[2]定年の定めの廃止
[3]希望者全員を66歳以上の年齢まで雇用する継続雇用制度の導入
(2)(1)の制度を規定した際に経費を要したこと。
(3)(1)の制度を規定した労働協約又は就業規則を整備していること。
(4)高年齢者雇用推進員の選任及び高年齢者雇用管理に関する措置を実施している事業主であること。
(5)(1)の制度の実施日から起算して1年前の日から支給申請日までの間に、高年齢者雇用安定法第8条又は第9条第1項の規定に違反していないこと。
(6)支給申請日の前日において、当該事業主に1年以上継続して雇用されている60歳以上の雇用保険被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く。期間の定めのない労働契約を締結する労働者又は定年後に継続雇用制度により引き続き雇用されている者に限る。)が1人以上いること。
※ただし、1事業主1回限りの支給です。
高年齢者評価制度等雇用管理改善コース
(1)雇用管理整備計画の認定
高年齢者のための雇用管理制度の整備等のため、次の取組に係る「雇用管理整備計画」を作成し、(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長に提出してその認定を受けること。
高年齢者の雇用の機会を増大するための能力開発、能力評価、賃金体系、労働時間等の雇用管理制度の見直しもしくは導入または医師もしくは歯科医師による健康診断を実施するための制度の導入
(2)高年齢者雇用管理整備の措置の実施
(1)の雇用管理整備計画に基づき、同計画の実施期間内に高年齢者雇用管理整備の措置を実施すること。
高年齢者無期雇用転換コース
(1)無期雇用転換計画の認定
「無期雇用転換計画」を作成し、(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長に提出してその認定を受けること。
(2)無期雇用転換措置の実施
(1)の無期雇用転換計画に基づき、当該計画の実施期間中に、高年齢の有期契約労働者を無期雇用労働者に転換すること。
引用:厚生労働省「65歳超雇用推進助成金」
※助成金の詳細はお近くのハローワークなどへお問い合わせください。
これから、シニア採用を始めてみようと考えている方にとっては、気になる話題なのではないでしょうか。
このような制度もうまく活用しつつ、シニア採用を進めていきましょう。
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4.ターゲットはどのタイプ?タイプ別に考える採用計画
一口にシニア人材といっても、働く目的・理由は様々です。
それを把握せずに募集を行ってしまうと、実際に集まる人材が思惑とは違ったものになるかもしれません。
まず、採用ターゲットを決めるためにも、シニア人材が働きたい目的・理由を理解しましょう。ここでは、シニア採用において働きたいタイプ別に考える採用計画をご紹介します。
【1】シニア層にはタイプがある?働くことに対する意識の違い
まずは、シニア層が働くことに対する考え方を、タイプ別にご紹介します。
採用ターゲットを決めるためにはとても重要なことなので、しっかりと確認していきましょう。
「お金を稼ぐこと」が目的のタイプ
働きたいシニア層で一番多いのが、お金を稼ぐことが目的のタイプです。
このタイプは定年退職後、安心して生活するだけの蓄えを持っておらず、生活費を補填するために働きに出ます。
そのため“給与の高さ”や“長期間雇ってくれるか”などの待遇を重視します。
また、このタイプは働く意欲が最も高く、少々きつい仕事でも頑張ってくれることが多いです。
「仕事をすること」が目的のタイプ
金銭的なことよりも、“仕事をする”ということそのものを目的としているタイプもいます。
このタイプは、自身の経験してきた事や得意分野を活かして働きたい、好きな事を続けていたいという気持ちが強く、待遇よりも“やりがい”、“仕事内容”を重視する傾向が強いです。
「人とのつながり」が目的のタイプ
定年後、時間的余裕が増えても、外に出る体力や金銭的余裕が十分あるという方も多くはありません。
特に目的のない日々を送っていると社会から隔絶されたような気持ちになり、“誰か“とのつながりを求めて働きに出るタイプもシニア人材の中にはいます。
このタイプは、人とのつながりを目的としているため、人間関係の良い職場、自分の存在価値を認めてくれるような環境ではバリバリと活躍してくれます。
「ひまつぶし」が目的のタイプ
特にやることもないから、家にいてもつまらないから、といった動機で働きに出る、ひまつぶしタイプもシニア人材の中にはいます。
このタイプは、ひまつぶしの手段として働く事を選択しているだけに過ぎず、労働意欲は4つのタイプの中で最も低いです。
【2】任せる仕事に合わせて、採用するタイプを考えよう
一口にシニア人材と言っても、志向性は様々です。
そのため、自社の業態や仕事内容、働く環境などを考慮したターゲット設定をしなければ採用活動が失敗する原因となります。
特に、ひまつぶしが目的のタイプは、働くこと自体に意味は持っておらず、お金に困っているわけでもないので、短期離職の割合が高い傾向にあります。
もし、長期間の雇用を考えている場合には、働く動機を正しく把握するための選考フローを整えることもシニア採用成功のポイントとなります。
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5.シニア受け入れ準備と注意点
シニア採用を始める際には、どんな準備が必要となるのでしょうか?
ここでは、シニア採用をするにあたって事前の準備、注意点などをご紹介します。
【1】シニアならではの悩みを理解しよう
シニア人材が働くうえで最も気になる点としては、体調面での不安があります。
運動不足や老化による衰えは、シニア世代の誰もが感じていることなので、これらの不安を取り除く対策は検討しておきましょう。
また、既存の従業員と年齢が離れている場合は、入社後、人間関係にも不安を感じる可能性があります。
このような場合は、既存の従業員に対して、ダイバーシティに関する教育を行うなどの対策を行う必要があります。
【2】必要であれば体制の見直しも検討しよう
働く環境と言うのは、成果や作業効率に直結する重要な要素です。
シニア採用をする際には、なるべくシニア人材に壁を感じさせないような組織づくりをすることが大切になります。
若者ばかりの職場にいきなりシニア人材を入れても、なじむことができずに離職してしまう可能性はとても高いです。
それならば、既存の業務を“分業制”にすることで、両者の適切な距離を図るのも有効な手になります。
例えば、居酒屋でのアルバイトを募集した場合に、
接客・バッシング・会計⇒若者
調理業務・会計⇒シニア
など、今ある業務を分解して若者に任せるもの、シニアに任せるものを整理するなどの工夫をすることが必要です。
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6.シニア採用におすすめの媒体を紹介
シニア採用を成功させるためには、媒体選びも重要となります。
シニア採用を行う際の媒体選びについてご紹介いたします。
【1】スマホも普及しているけど…
最近ではシニア世代の方々にもスマホも普及していますが、まだまだアナログな人が多いのも事実です。
そのため、シニア採用を行う際には、Web媒体だけではなく新聞折込・フリーペーパー・張り紙など、アナログ系の媒体も併用するようにしましょう。
特に、リクルートの運営する「タウンワーク」はフリーペーパー、モバイル、パソコンとすべてのメディアに掲載することが可能なため、シニア採用にはおすすめです。
▶『タウンワーク』の詳細はこちら◀
シニア採用の媒体選びで一番重要なことは、ターゲットに合った媒体を使うことです。まずはシニア世代にあった媒体選びを行いましょう。
【2】リファラル採用も活用しよう
リファラル採用とは“縁故採用”とも呼ばれ、主に知り合いからの紹介による採用方法のことです。
既存の従業員の紹介で採用につなげることができれば、求人活動費の削減だけではなく、職場の説明などの手間も省けるためメリットも多いです。
また、応募してくるシニア人材にとっても企業の雰囲気や社風、詳しい仕事内容など知った上で応募を決めることができるため、安心して入社することができます。
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7.シニア採用の体制を整えて高齢化社会に備えよう!
今回の記事では、今、注目されている『シニア採用』について詳しく解説しました。
シニア採用を上手に活用することができれば、人手不足の解消だけではなく組織の活性化、若者の成長など様々な利点を生み出してくれます。
また、適切な媒体選びやポイントを抑えた採用をすることで、採用コストの削減や助成金の給付など、金銭的な面でもメリットが多いです。
今後さらに進んでいく高齢化社会に向けて、それぞれの企業に合ったシニア人材を集められるように、採用を行える準備を整えておきましょう。
シニア採用におすすめの媒体としては、タウンワークがおすすめです。
フリーペーパーで高齢者からの認知度も高く、スマホが使えない人も見ているため、より多く人材をターゲットとしたシニア採用を進めることができます。
リクルートトップパートナーである株式会社 yell(エール)は、アルバイト・パートから中途採用まで様々な実績があります。
シニア採用についてご不明な点がございましたら、お気軽に 『リクルート求人広告代理店 株式会社yell(エール)』までご相談ください。