飲食店の人手不足を改善！人が辞める原因と求人応募を増やすコツ

飲食店の人手不足を改善！人が辞める原因と求人応募を増やすコツ

こんにちは。リクルートの求人広告代理店「株式会社yell(エール）」ライターチームです。

飲食店は人手不足に陥りがちです。
正社員だけではなく、アルバイトやパートの定着率も他の業種と比べて低く、常に求人募集を行っているという店舗も少なくないでしょう。

「入れ替わりが激しく、人手が常に足りない」
「人材の定着が悪く、求人募集費がかさんでいる」

このような悩みを抱えている場合、“人が辞める理由”を解消しなくてはいつまで経っても人手不足は改善されません。
今回は飲食店で人が辞めてしまう原因と、それを改善するための方法を解説します。
合わせて応募を増やすコツも紹介していますので、アルバイト・パートを上手に採用したいという方はぜひご一読ください。

1.人手不足で閉店も！約8割の飲食店で「従業員が不足している」

まずは、飲食店の雇用状況と人手不足によって起こり得る影響について紹介します。

【1】アルバイト・パート不足、ダントツ1位が「飲食店」

帝国データバンクが2019年2月に発表した「人手不足に対する企業の動向調査」によると、飲食店の84.1％がアルバイト・パート人材の不足を感じていました。
参照：『人手不足に対する企業の動向調査』帝国データバンク
全業種の平均が34.4％ですので、飲食店は平均よりも50％以上の事業者で人手不足を感じています。

【2】飲食店は人手不足で閉店も！人手不足の影響

東京商工リサーチの調査によると2018年度の「人手不足関連倒産」は400件ありました。
その中で最も多かった業種は飲食業で約6％になる23件発生しています。
企業の倒産数自体は近年低水準となっている中で、人手不足による倒産は増加の一途をたどっています。
参照：『2018年度「人手不足」関連倒産』東京商工リサーチ

人手不足によって倒産に追い込まれる理由はいくつかの種類があり、

などが主です。

その他、間接的な理由としては、人手不足によってサービスの質が低下。それに伴う既存客の減少や口コミサイトの評価低下によって売上が減少、結果的に閉店となってしまうケースなどもあります。
また、人手不足が原因となって売り上げが低下すると、人件費を確保できなくなり、

といった問題も発生し悪循環に陥ってしまいます。

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2.飲食店が人手不足に陥る原因！人が来ない＆辞めていく理由とは？

【1】シフトが不規則

アルバイト・パートとして働く方は、“シフトの融通が利くかどうか”を重視する傾向があります。

例えば

などです。

そのため、シフトが不規則になりがちな飲食店はそもそも応募が集まりにくく、採用した人材が定着しづらいのです。

【2】勤務時間が曖昧

勤務時間の曖昧さは、飲食店でよく見られる問題です。

など、その日の状況によって勤務の終了時間が変わってしまうと、

など、従業員としては働きづらさを感じる原因となっています。

【3】立ちっぱなしがきつい

飲食店の業務はほとんどが立ち仕事です。
休憩も少ないので、体の負担も大きくなってしまいます。
また、繁盛している店であるほどランチタイムや休日など、突発的に忙しくなりやすいため、仕事中に水分補給もできないということも珍しくありません。
このような環境で連勤や長時間勤務が続くと「辞めたい」と思ってしまうのも無理ありません。

【4】お客様に対して従業員の立場が弱い

飲食店では、お客様に対して従業員の立場が弱くなってしまうことが多いです。
必要以上に横柄な態度や理不尽なクレームに晒された場合、従業員の精神的ストレスは計り知れません。
特に飲食店ではアルコールの提供をしていることも多いので、他の業種よりお客様のマナーが悪くなりがちです。
アルコール離れが進んでいる若者世代や、子育て中の主婦（夫）さんなどからすると、“関わりたくない”という気持ちにつながりやすくなります。

【5】正社員になるとワークライフバランスが更に悪くなる

飲食業界の正社員は他の業界と比較するとあまり人気がありません。

その理由として、ワークライフバランスが悪いという点があげられます。
飲食店は、深夜や土日といった、多くの人が休んでいる時に働かなければいけません。
また、職場の従業員構成も、圧倒的にアルバイトやパートが多いため、急な欠勤を補填するのは数少ない正社員の仕事です。

そもそも年間休日が少ない中、欠勤やシフトの穴を埋めるために出勤していたのでは、ワークライフバランスがさらに取りづらくなってしまいます。
過去には、大手飲食企業で違法労働が相次いて発覚した事もあり、ワークライフバランスが悪いといった印象は他の業界よりも強くなっています。

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3.あなたの店は大丈夫！？ブラック飲食店チェックリスト

飲食業界はアルバイト・パートの間でも “ブラックバイト”という印象が強い業界です。
また、インターネット上などでもネガティブな話題も多く人材が集まりづらくなっているという面もあります。

あなたのお店は知らず知らずのうちに“ブラック飲食店”になっていませんか？
以下のチェックリストで、ブラック度チェックを行ってみましょう！

【1】ブラック度チェックリスト！

番号	項目	○ or ✕
1	自分が客としては来たいとは思わない
2	社員やスタッフが明らかに足りていないシフトがある
3	従業員に“怒鳴る”人がいる
4	休憩時間がないor少ない
5	店長や社員の中に毎日出勤している人がいる
6	求人内容と実際の業務・条件が違う
7	休みを取りづらい、希望休が取れない
8	アルバイトの時給＝最低賃金
9	お客様が帰る時間によって退勤時間が変わる
10	残業代がつかない
11	独立歓迎を謳っている
12	料理が冷凍食品や形式化されたものばかりである
13	「辞めるなら代わりを見つけてから」というルールがある
14	常連客がいない
15	トイレや洗面所が汚い

～診断結果～

○の数
1～3	ブラック飲食店予備軍　～評判が悪くなる前に改善しましょう～
4～6	ブラック飲食店　～従業員の様子をきちんとみていますか？～
7～9	重度ブラック飲食店　～労働基準法に違反していませんか？～
10以上	倒産間近？　～今のままでは倒産の危険性があります～

【2】ブラック飲食店=労働基準法に違反している可能性も！

飲食店は業態柄、労働時間が長かったり休みが少なかったり、残業代などの計算も曖昧になりがちです。
長く飲食業界にいるとそういった環境に慣れ、知らず知らずに労働基準法に違反している可能性があります。

長く飲食業界にいる店長やオーナーは人材採用の前に、労働環境について改善することが必要かもしれません。
特に、以下のような場合は、労働基準法違反に繋がりやすいため、十分気を付けましょう！

▶残業代が出ない
本来の退勤時間を超えて残業をした場合には、その時間分の給与を支払わなくてはいけません。
また、時間外労働をさせる場合、労働基準法で割増賃金を支払う必要があります。
時間外労働に対する割増賃金は、通常の賃金の2割5分以上となります。
例えば、通常1時間当たり1,000円で働く労働者の場合、時間外労働1時間につき、割増賃金を含め1,250円以上支払う必要があります。
参考：『法定労働時間と割増賃金について教えてください。』厚生労働省

▶労働時間が長い、休憩がない、休日がない
人手不足だからといって、従業員を無理に働かせていいわけではありません。

労働基準法では、

引用：『労働時間・休日に関する主な制度』厚生労働省
このように明記されています。
「忙しかったから」、「急にバイトが辞めたから」など“仕方がない”では済まされませんので、思い当たる節がある方は是正していきましょう。

▶有給休暇がない、有給休暇が取れない
正社員だけではなく、労働時間や就業状況に合わせてアルバイト・パートにも付与しなければいけない有給休暇。

引用：『年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説』厚生労働省
このように、労働基準法で決められています。

そして、2019年4月に施行した「年5日の年次有給休暇の確実な取得」では、

引用：『年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説』厚生労働省
と明記されました。

有給休暇はルールにのっとり適切に付与し、取得できるように環境整備をしていきましょう。

▶パワハラ、セクハラ
パワハラやセクハラは労働基準法ではなく、“刑法”に触れる犯罪行為として対処されることになります。
暴行罪、侮辱罪、脅迫罪、強要罪などに問われる可能性があるので、絶対にしてはいけません。

何気なくやっていることが実は労働基準法や刑法に違反していた！なんてことがあれば、人材が定着しない理由や人が集まらない理由となってしまっています。

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4.飲食店の人手不足を解決する3つのアプローチ

【1】職場環境・待遇の改善

人手不足を解消するためには離職者を出さない、新しいメンバーに長く定着してもらうということがまずは重要です。
そのために、働きづらさにつながる部分を排除し、働きやすい職場になるよう職場環境の改善を行う必要があります。

例えば、

など、まずはこれらを検討してみましょう。

また、環境だけではなく待遇の改善も必要です。

といった工夫も良いでしょう。

【2】仕組み化などによる労働効率の改善

業務の流れを見直すことで、従業員を増やさず済む可能性があります。
例えば、2名体制で行っていた食器洗いに、食洗器を導入し1名体制に変更したり、手書きのオーダー表をスマホアプリに変更してホールスタッフを1名減らしたりといった工夫です。

また、一部の人しかできない作業をマニュアル化して、誰でもできるようにするといったことも労働の効率化につながる改善策となります。
仕組み化を進めると、人手不足の問題が解決となる可能性もあるので一度業務の見直しを行ってみてください。

【3】外国人人材の活用

2019年4月に入管法の改正がされ、新しい在留資格「特定技能」が新設されました。

これまでは外国人の労働が一部例外を除いて制限されていました。
しかし、今後は「特定技能1号（日本滞在期間に5年の制限）」を取得している外国人労働者ならば、飲食店でも雇用できるようになっています。
外国人労働者の受け入れ範囲が広がっているので、人手不足の際には上手に活用してみてください。

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5.求人広告代理店「トップ営業」が教える応募を増やす裏ワザ

この記事を書いた株式会社yellはリクルートの求人代理店なので様々な採用ノウハウを持っています。
その中でも、求人募集に対する応募を増やすカギとなるのが「ビジネスプロセス分解（BP分解）」です。

【1】求人応募を増やすカギ！「ビジネスプロセス分解（BP分解）」とは？

ビジネスプロセスとは、簡単に言えばサービスを提供するまでに生じる“タスク”を要素毎に分解し、構造化することを指します。
例えば、ある飲食店でホールスタッフが担当している業務を分解すると以下のようになります。

この例のように、何気なく行っている業務を分解し、構造として捉えることを「ビジネスプロセス分解（BP分解）」と呼びます。

【2】BP分解の活用例

では、BP分解をどのように求人募集で活用できるのか、例を挙げながら解説したいと思います。
ある飲食店がスタッフ募集をした際に、「希望していた人材」と「応募がきた人材」に、以下のような相違があったとします。

こんな時にBP分解を活用すると人手不足の改善をすることも可能です。
例えば、先ほどの飲食店のワークフローの中で、お客様と接するのは赤字で記した部分です。

調理・バッシング・席の清掃という業務はお客様と接することも少なく、必ずしも接客経験がなくても良いはずです。

そこで不採用にしてしまった人材を採用し、できる部分を任せることによって必要な人員をそろえるのです。

【導入イメージ】
導入前の人数と、それぞれのスタッフの業務量

	来客案内	オーダー	調理補助	料理提供	バッシング	席の清掃	業務量
ホールA	1	1	1	1	1	1	6
ホールB	1	1	1	1	1	1	6
ホールC	1	1	1	1	1	1	6

導入後の人数とそれぞれのスタッフの業務量

	来客案内	オーダー	調理補助	料理提供	バッシング	席の清掃	業務量
ホールA	1.5	1.5	0.5	1.5	0.5	0.5	6
ホールB	1.5	1.5	0.5	1.5	0.5	0.5	6
バックスタッフA			2		2	2	6

このような方法を使えばこれまで採用ターゲットにしてこなかった層にもアプローチすることができるため、応募数を増やすことが可能です。
BP分解を参考にして、自社で取り組めることはないか検討してみてください。

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6.飲食業界の求人募集におすすめ！求人サイト

飲食業界の採用となると、飲食業界やサービス業界に特化した求人サイトに目が行きがちです。
しかし、特化型メディアは、そもそも利用しているユーザー数が少ない、他業界からの転職者にアプローチできないといったデメリットもあります。
ここでは、正社員、アルバイト・パートそれぞれの、おすすめ求人サイトについてご紹介いたしますので参考にご覧ください！

正社員におすすめの求人サイト

はたらいく

はたらいくとは
はたらいくは、リクルートジョブズが発行する正社員向けの求人サイトです。大手の求人サイトとの違いは、ユーザーの指向性にあります。はたらいくを利用するユーザーの約7割は企業規模にこだわりがなく、地元で働きたいという指向性を持っています。つまり、大手、中小関係なく純粋に職場の雰囲気や立地、事業内容などでアプローチすることが可能というわけです。飲食関連の経験者も一定数いるため、未経験者層、経験者層ともにアプローチすることが可能です。

【はたらいくの特徴】

• 企業規模にこだわりの名ユーザーが約7割
• 地元で働きたいユーザーが多数
• 中小企業の採用にマッチしたサイト設計

掲載件数	209,857件　※2019/11/12時点
更新日	毎週月曜日更新
掲載料金	ライトプラン　1週間　15万円～（関東エリアの料金です。） ※その他のエリアについてはたらいく料金ページよりご確認ください。
提供企業	株式会社リクルートジョブズ

はたらいくの詳細はこちら

リクナビNEXT

リクナビNEXTとは
リクナビNEXTは、言わずと知れた会員数約916万人の日本最大級の求人サイトです。
転職者の約8割が利用しているほど認知度が高く、業界・業種・職種限らず活用することが可能です。
サイトの設計上、SVやマネージャーなどの経験者が多いため、飲食店の管理職候補などの募集で利用するとよいでしょう。

【リクナビNEXTの特徴】

• 日本最大級の求人サイト（会員数916万人）
• SVや店長候補、マネージャー候補などの採用におすすめ
• 企業から積極的にアプローチする機能が充実

掲載件数	35,774件　※2019/11/12時点
更新日	毎週水曜日・金曜日更新
掲載料金	通常企画（全国）：6週間掲載 20万円～ ※その他の料金についてはリクナビNEXT料金ページよりご確認ください。
提供企業	株式会社リクルートキャリア

リクナビNEXTの詳細はこちら

アルバイト・パートにおすすめの求人サイト

タウンワーク

タウンワークとは
タウンワーク（TOWNWORK）は、あらゆる求人メディアの中で認知度NO.1のブランド力を誇る求人サイトです。主に、学生やフリーター、主婦（夫）を中心に読まれており、そもそもの利用者数が他のアルバイト求人サイトと比較して圧倒的に多いことから、以前から多くの飲食店で積極的に活用されています。

タウンワークの特徴

• 学生・フリーター・主婦（夫）など幅広い読者に認知
• フリーペーパーとネットの両方で多くの求職者にリーチ
• 飲食店アルバイト募集の定番求人サイト

掲載件数	1,019,820件　※2019/11/12時点
更新日	毎週月曜日
掲載料金	1.9万円～（【首都圏掲載料金】A1/1週間料金） ※その他の料金についてはタウンワーク料金ページよりご確認ください。
提供企業	株式会社リクルートジョブズ

タウンワークの詳細はこちら

フロムエーナビ

フロム・エーナビとは
フロム・エーナビとは、フリーター、学生など10代・20代のユーザーをターゲットにしたアルバイト向け求人サイトです。飲食業界で重宝されるフリーターをメインターゲットにしていることから、タウンワークと並んで飲食店のアルバイト募集に活用されています。また、全国に複数店舗にまたがる大規模採用に対応している点もフロム・エーナビの特徴です。

フロム・エーナビの特徴

• ユーザーは10代・20代が7割、学生・アルバイトが6割
• フリーターの割合も多く、飲食店のホールスタッフ採用などで活用されている
• 複数店舗の同時募集にも対応しています。

掲載件数	209,857件　※2019/11/12時点
更新日	毎週月曜日・木曜日
掲載料金	2.0万円～（【関東版掲載料金】FA Ⅰ/1週間料金） ※その他の料金についてはフロム・エーナビ料金ページよりご確認ください。
提供企業	株式会社リクルートジョブズ

フロム・エーナビの詳細はこちら

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7.飲食店の人手不足は原因を正しく把握し、工夫することで乗り切ろう！

今回の記事では、特に厳しい飲食店の人手不足について原因、対策、解決方法をご紹介しました。

飲食店はスタッフがいなければ、営業を続けることができません。
既存のスタッフを大切にしつつ、新しいスタッフを迎える準備を整えることが重要です。
そして、募集をする際は職場の環境や業務を整理し、取り入れられる改善点や工夫をしながら採用戦略を考えることが重要です。

株式会社yellはリクルートトップパートナーの求人広告代理店なので今回ご紹介した外国人採用やビジネスプロセス分解以外にも、たくさん採用ノウハウを持っています。
採用にお困りの際は、リクルートトップパートナーである「求人広告代理店yell（エール）」へ是非、お問い合わせください！

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